Cisco IOSのバックアップ方法
Cisco IOSをアップグレードするような場合、アップグレードしたことによって想定外の不具合が起きた場合に備え、アップグレード前に現状のIOSのバックアップを取っておくのが無難と言えます。
例えば、イメージファイルが破損しており、アップグレード後、ルータの起動ができなくなったなどというケースが考えられます。
ここでは、Cisco IOSのバックアップ方法を紹介します。
show flashコマンド
まず、show flashコマンドでIOSのイメージファイル(binファイル)を確認します。Cisco1812J#show flash -#- --length-- -----date/time------ path 1 24546668 Nov 17 2010 17:34:08 c181x-adventerprisek9-mz.124-24.T3.bin 2 3278 Nov 17 2010 17:34:48 sdmconfig-1811-1812.cfg 3 1038 Nov 17 2010 17:34:58 home.shtml 4 1697952 Nov 17 2010 17:35:18 securedesktop-ios-3.1.1.45-k9.pkg 5 415956 Nov 17 2010 17:35:28 sslclient-win-1.1.4.176.pkg 6 527849 Nov 17 2010 17:35:38 128MB.sdf 7 1505280 Nov 17 2010 17:35:52 common.tar 8 931840 Nov 17 2010 17:36:04 es.tar 9 112640 Nov 17 2010 17:36:12 home.tar 10 6389760 Nov 17 2010 17:36:56 sdm.tar 27795456 bytes available (36147200 bytes used)
上記のコマンド出力結果では、「c181x-adventerprisek9-mz.124-24.T3.bin」がIOSイメージファイルとなります。
(IOSをアップグレードしたい場合は、新しいIOSのイメージファイルを格納する空きスペースがあるかどうかを調べるために、フラッシュメモリの空き容量も確認しておきます。古いIOSが格納された状態で、あと、27795456 bytes使用可能ということなので新しいIOSのイメージファイルを格納するための空きスペースはまだありそうです。)
copy flash tftpコマンド
その次に今使われているIOSのイメージファイルをバックアップする作業となります。
バックアップはcopyコマンドによって行います。
※copyコマンドを実行する前に、バックアップ先となるTFTPサーバを立てておく必要があります。
→ TFTPサーバ(3CDaemon)設定
Cisco1812J#copy flash tftp Source filename [c181x-adventerprisek9-mz.124-24.T3.bin]? Address or name of remote host []? 192.168.2.2 Destination filename [c181x-adventerprisek9-mz.124-24.T3.bin]? !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 24546668 bytes copied in 79.976 secs (306925 bytes/sec)
上記のcopyコマンドは、コピー元をフラッシュメモリ内のファイル、コピー先をTFTPサーバと指定して実行しています。
コマンド実行後、対話的にソースファイル名、TFTPサーバアドレス、保存ファイル名を聞かれます。
ソースファイル名は通常、変更する必要はないため、そのままEnterキーを押下します。
あとは、TFTPサーバのIPアドレスを入力し(上記例では192.168.2.2)、Enterキーを押下すれば保存処理が実行されます。