Ciscoスイッチの設定を初期化する
Ciscoスイッチの設定を初期化する方法は基本的にルータと同じで、startup-configファイルを削除することで実現できます。
→ Ciscoルータの設定を初期化する
ただし、startup-configファイルを削除しただけでは全ての設定は初期化されません。
今回はその点も踏まえて、スイッチの初期化方法を見ていきます。
erase startup-configコマンド
startup-configファイルを削除するには、erase startup-configコマンドを実行します。
C2950-12A#erase startup-config Erasing the nvram filesystem will remove all configuration files! Continue? [confirm] [OK] Erase of nvram: complete
NVRAMのファイルを削除していいかどうかの確認をしてきます。
問題ないようであれば、そのままEnterキーを押せば処理が実行されます。
コマンド実行直後はまだrunning-configが読み込まれている状態なので、スイッチはそのまま動作しますが、再起動することで、初期化されて起動することになります。
C2950-12A#reload Proceed with reload? [confirm]
起動後、セットアップモードに入るか聞かれます。
今回は「no」でそのまま抜けます。
delete flashコマンド
再起動後、show running-configコマンドでスイッチの設定を確認すると、無事に初期化されたかのように見えますが、実はまだ定義済みのVLAN情報が残ってしまっています。
Switch#show vlan VLAN Name Status Ports ---- -------------------------------- --------- ------------------------------- 1 default active Fa0/1, Fa0/2, Fa0/3, Fa0/4 Fa0/5, Fa0/6, Fa0/7, Fa0/8 Fa0/9, Fa0/10, Fa0/11, Fa0/12 10 VLAN0010 active 20 VLAN0020 active 30 vlan30 active 100 VLAN0100 active 110 VLAN0110 active 120 VLAN0120 active 1002 fddi-default act/unsup 1003 token-ring-default act/unsup 1004 fddinet-default act/unsup 1005 trnet-default act/unsup
VLANの確認はshow vlanコマンドを使用します。
「VLAN0010」「VLAN0020」などは後から作成したものであり、工場出荷時の段階では定義されていません。
VLANの情報はNVRAM内にある「vlan.dat」ファイルに保存されており、そのファイルを削除することで、VLAN情報が初期化されます。
Switch#delete flash:vlan.dat Delete filename [vlan.dat]? Delete flash:vlan.dat? [confirm]
NVRAM内のファイルを名前を指定して直接削除する場合はdeleteコマンドを使用します。
コマンド実行後、削除確認をされますので、問題がないようであればEnterキーを押します。
この段階でもやはりまだVLAN情報は残っていますが、再起動することで削除されます。
System configuration has been modified. Save? [yes/no]: y Building configuration... [OK] Proceed with reload? [confirm]
このように2つの手順を踏むことでスイッチは工場出荷時の設定に戻ります。
これは、Cisco1812-Jのようなスイッチが搭載されているルータにも同じことが言えます。