copyコマンド詳細
前回の記事でコンフィギュレーション(設定)の保存方法を紹介しましたが、そのとき使用したcopyコマンドはコピー元・コピー先の指定を変えることで別の動作をさせることができます。
copyコマンドはRAMとNVRAM間でのコピーの他に、TFTPサーバを指定して使用することもあります。
copyコマンド使用例
- copyコマンド書式
- copy <コピー元> <コピー先>
copy running-config startup-config
RAMに保存されている「running-config」をNVRAMに保存されている「startup-config」に上書きします。
NVRAMに保存することでルータの電源を落としても設定を保持できます。
→ コンフィギュレーション(設定)の表示と保存
copy startup-config running-config
NVRAMに保存されている「startup-config」をRAMに保存されている「running-config」にマージします。
コピー先がRAMの場合は、コピー元ファイルとコピー先ファイルをマージ(併合)します。
上書きではありませんので注意が必要です。
copy running-config tftp
RAMに保存されている「running-config」をTFTPサーバにコピーします。
ルータの現在の設定をバックアップしておきたい場合などに使用します。
Router#copy running-config tftp Address or name of remote host []? 192.168.0.100 Destination filename [router-confg]? !! 487 bytes copied in 0.752 secs (648 bytes/sec)
copy running-config tftpコマンド実行後、TFTPサーバのIPアドレスと保存ファイル名を聞かれます。
保存ファイル名に関しては、デフォルトのままで良いのであれば何も入力せず、そのままEnterキーを押下します。
copy startup-config tftpコマンドは、NVRAMの「startup-config」をTFTPサーバにコピーします。
copy tftp running-config
TFTPサーバに保存されているルータ設定ファイルをRAMに保存されている「running-config」にマージします。
過去にバックアップしておいたルータ設定を復元させたい場合などに使用します。
ro-totyo#copy tftp running-config Address or name of remote host []? 192.168.0.100 Source filename []? router-confg Destination filename [running-config]? Accessing tftp://192.168.0.100/router-confg... Loading router-confg from 192.168.0.100 (via FastEthernet0): ! [OK - 487 bytes] 487 bytes copied in 0.244 secs (1996 bytes/sec)
copy tftp running-configコマンド実行後、TFTPサーバのIPアドレスとソースファイル名、保存ファイル名を聞かれます。
copy tftp startup-configコマンドはTFTPサーバ上にあるルータ設定ファイルをNVRAMの「startup-config」に上書きします。
コピー先がNVRAMである場合は上書きとなるので、バックアップを取っておいた状態を完全に復元したい場合はこちらのコマンドを実行し、その後一度ルータを再起動させます。
copyコマンドは上記以外にも、IOSのバックアップやアップグレードの際にも使用します。